小物の選び方ひとつで、ママ振袖がより一層輝く
2023.08.31
成人式では振袖のレンタル、購入以外に「ママ振袖を着る」という選択肢もあります。お母様の振袖を着て成人式に参加したことで、「友だちと振袖がかぶらなくてよかった」「家族に喜んでもらえた」などの喜びの声もよく耳にします。
今回はママ振袖を検討中の方にむけて、以下の項目についてわかりやすく解説します。ママ振袖の費用相場やコーディネートのポイントなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.【成人式】ママ振袖を着るメリットとは?
成人式でママ振袖を着るかどうか悩んでいる方は多いはず。実際にママ振袖を選ぶ人は、どのような点に魅力を感じているのでしょうか?
ここでは、お母様の振袖を着ることのメリットについてみていきましょう。
伝統的な品質のよい振袖を着用できる
ママ振袖のメリットのひとつは、伝統的な技術で作られた高品質な振袖を着られることにあります。お母様世代が成人式をむかえたのは今から約20~30年前。
日本はちょうどバブルの頃で、職人によって手間暇かけて作られた上質な振袖を買い求める方が多い時代でした。そのためママ振袖には、しっかりした生地に高い技術の染色がほどこされた価値のある振袖が多くみられます。今では作ることが難しい高品質な振袖を着ることができるのは、ママ振袖の特権といえるでしょう。
人とかぶらない
成人式の会場で、ほかの人と振袖の色や柄、雰囲気がかぶらないところにママ振袖の魅力を感じる方もいます。
振袖にも流行のテイストがあるため、トレンドを追うとどうしても周りと似た雰囲気になりがちです。その点、作られた時代の違うママ振袖であれば、人とかぶらず個性的な着こなしを楽しむことができます。
ママ振袖でも帯や小物を変えることでトレンド感も演出できるので、ぜひ自分好みのアイテムでコーディネートしてみてください。
家族に喜んでもらえる
ママ振袖を着ることで「家族に喜んでもらえてうれしかった」という声も多く耳にします。自分が成人式で着た振袖を娘に着てもらえるのはお母様にとって嬉しいものです。
またママ振袖は、おばあ様やおじい様にとっても思い出深い着物であることがほとんどママ振袖を大切に残しておいてくれたこと、また孫娘が着てくれたことを喜ばれるご家族の方も多くいらっしゃいます。
もちろんママ振袖を着る本人が気に入っていることが大前提なので、ママ振袖を着るかどうかは家族でよく相談して決めることをおすすめします。
2.【成人式のママ振袖準備】理想的なスケジュール
お母様の振袖を成人式で着るためには、どのようなスケジュールが理想的なのでしょうか?
ここではママ振袖を準備するときの具体的な流れについて解説します。
まずはママ振袖を出してみる
ママ振袖を保管している方は、まずはママ振袖をタンスから出してみましょう。実家のタンスに何十年も眠っていた振袖には、シミやカビが発生しているケースも多いです。なるべく早くタンスから出して状態を確認しておきましょう。
振袖と一緒に保管されている小物は振袖の着付けに必要なアイテムが多いので、あわせて確認してみてください。
ママ振袖を着るかどうか相談
ママ振袖をタンスから出したあとは「成人式でママ振袖を着るかどうか」を相談しましょう。
成人式の主役はあくまでお嬢様なので、本人に着る意思があるかどうかは大切なポイントになります。今は「柄が少なめの振袖」や「レトロモダンな振袖」が流行しているため、昔の振袖を着ることに抵抗のない若い方も増えています。
❑ ママ振袖を着ることで人とかぶらないこと
❑ 高品質な振袖を着れること
などのメリットもふまえて相談してみるとよいかもしれません。
ママ振袖を着る前に!確認すべきこと
成人式でママ振袖を着るときには、事前に確認すべき点がいくつかあります。ママ振袖を準備する方は以下の点をチェックしてみてください。
❑ サイズが合うか
ママ振袖をそのまま着られるサイズは、お母様とお嬢様の身長差がプラスマイナス5㎝まで。それ以上の身長差があると寸法直しが必要になります。身長差が10㎝以内であれば寸法直しをすることでママ振袖を着られる可能性があります。一度専門店に相談してみてください。
❑ シミやカビがないか
ママ振袖にシミやカビなどの汚れがないかもよく確認しておきましょう。タンスから出した振袖は一度ひろげて全体をチェックしてみてください。裏地にシミがある程度ならそのまま着用できますが、胸元・上前など、着たときに目立つ部分に汚れがある場合はクリーニングに出すことをおすすめします。
❑ 足りない小物がないか
振袖を着る際に必要な小物がそろっているかどうかも確認が必須です。振袖はひとつでも小物が足りないと美しい振袖姿が完成しないので、振袖に必要な小物のリストを見ながらチェックしてみましょう。
「自分でそろえると足りないものがないか不安」という方は、振袖専門店に相談してみるのもひとつです。相談の際には、ママ振袖と一緒に保管されていた小物一式もかならず持参してください。
3.ママ振袖を素敵に着こなすために!レンタルや買い足しがおすすめのアイテムは?
品質の良さや人とかぶらない点など、さまざまなメリットがあるママ振袖。そんなママ振袖をさらに自分らしく着こなすためには、どんなアイテムをコーディネートに取り入れたらよいのでしょうか?
次に、ママ振袖におすすめのコーディネートアイテムと注意点を解説します。
「帯」をかえると雰囲気がかわる!
ママ振袖を着る場合、振袖にあわせる「帯」を変えるだけで雰囲気ががらりと変わります。振袖だけでなく、帯も時代による流行がでやすいアイテムです。着姿の印象は振袖と帯のコーディネートで決まるため、帯が古いままだと小物を新しくしても全体の雰囲気を大きく変えるのは難しいもの。
帯だけは新しいものにチェンジするのがおすすめです。ママ振袖に現代の感覚で作られた新しい帯をあわせることで、昔の振袖でもトレンド感のある新鮮な着こなしが楽しめます。プラスで帯締めや帯揚げ、半衿などの小物もトレンドアイテムを取り入れれば、さらに自分らしいコーディネートが完成することでしょう。
昔の帯は短いため豪華な帯結びができないことも。ママ振袖で帯のレンタルや買い足しをすすめる理由のひとつに「帯の長さ」も関係しています。昔の振袖用の帯は、今の帯にくらべて30㎝ほど短いことがほとんどです。
20~30年前は「ふくら雀」という短い帯でも結べる帯結びが主流でした。今は振袖用にバリエーション豊富な飾り結びが誕生しており、華やかな結び方に対応するために帯も長くなっています。現代風のおしゃれな帯結びを楽しむためにも、ママ振袖の帯は新調するのがおすすめです。
【 帯 】
後姿の重要なポイントとなる帯。最近は羽がいっぱいの豪華かな帯結びをするため、昔と比べて少し長くなっているんです。また、帯の色味が変わると着姿全体の雰囲気ががらりと変わりますよ。
【 古典柄 】
品のある古典柄の帯。重厚感を出すなら黒地、華やかさを出すなら金系、可愛さをプラスするなら白地がオススメ!
【 カラフル 】
カラフルな色遣いの帯をすれば、華やかさアップ間違いなし!
【 個性的 】
普通とはちょっと違った帯で、レトロ感のあるこだわりのコーディネートに!
草履・バック
最近のバックは幅などが大きめになっているので物がたくさん入ります。
また、草履は足のサイズが合わなかったり、劣化の具合が激しい場合もありますので、お嬢様が履ける状態かどうか早目にチェックするのがオススメです!
【 帯地 】
最近の草履は鼻緒部分が柔らかく足の負担も軽減されています。上品な帯地の草履バックなら、古典柄の振袖にピッタリ!
【 ちりめん生地 × 厚底 】
こだわりさんには、レトロ感のあるちりめん生地のバックや、厚底の草履がオススメ!
今風コーディネート~衿元の小物~
【 半衿 】
最近の半衿は刺繍なども豪華で、お顔周りを華やかに演出してくれます。お嬢様の肌色に合わせてチョイスしてあげて下さいね。
【 重ね衿 】
重ね衿の色を変えるとお顔周りが全く違った雰囲気になります。最近はカラーバリエーションも豊富ですので、お嬢様の好みに合わせてコーディネートを楽しめます。上品なゴールドが入った重ね衿なら、古典柄にも映えて華やかさを演出してくれます。色合わせが三重になった重ね衿や、ラインストーンやパール、レースが付いた重ね衿なら今風の豪華な雰囲気になりますよ。
今風コーディネート~帯回り小物~
【 帯揚げ 】
帯や重ね衿に合わせて帯揚げの色も変えれば、着姿の雰囲気がグッと変わります。カラーバリエーションも豊富な絞りの帯揚げ。コーディネートの差し色になる色を入れて、オシャレ感を楽しむのも良いですね。平タイプの帯揚げならオシャレな柄も楽しめます。着付けの時にリボンを作ることもできるので、着姿も今風の可愛さをプラスすることができますよ。
【 帯締め 】
昔と比べて、装飾が一番大きく変わったのが帯締めかもしれません。今はパールなどの装飾はもちろん、和玉やつまみ細工などの豪華な飾りがついた物も多くなっています。コーディネートのポイントとして、華やかな飾りの帯締めを付けると、お母様の時との変化を楽しめますよ。
4.まとめ
いかがでしたか?最近の小物はバリエーションも豊富ですので、お母様の振袖に合わせてコーディネートをするのも楽しいですよ。お母様の思い出の詰まった振袖を、今度はお嬢様の記念日のために素敵に生まれ変わらせちゃいましょう!
広映堂コスチュームサロンではお振袖をお持ちいただければ、実際にお嬢様に着付けをして、コーディネート変更のお手伝いもさせて頂いています。大切なご家族様の記念日のために、ぜひ参考にしてみて下さいね。
今回は成人式で着る「ママ振袖」について、理想的な準備スケジュールや今っぽく着こなすためにおすすめアイテムなどを解説しました。ママ振袖も組み合わせ次第で自分らしいおしゃれな着こなしができるので、ぜひトレンドアイテムを取り入れたコーディネートを楽しんでみてください。